スキー経験者がスノーボードで泣いた話|挫折から始まった3ヶ月の記録

UMI思考

初めてスノーボードに乗った時、山頂から見下ろしたゲレンデが、急斜面に見えた。実際はそんなに急じゃなかったと思う。でもあの瞬間、壁にしか見えなかった。

そこで気づいた。降りられない。

「どうやって降りるんだ、これ」

スキーと違い、足が固定される恐怖。

転んで、立って、また転んで。それを繰り返しながら、なんとか麓まで降りた。泣きながら降りた。

レンタルの板を返して、その日で終わった。それから何年も、スノーボードには触れなかった。


スキーっ子だった

小さい頃からスキーをやっていた。

ゲレンデは怖くない。雪の上で体を動かすことも知っている。だからスノーボードも「なんとかなるだろう」と思っていた。

甘かった。

スキーとスノーボードは根本から違う。体の向きが違う。重心の置き方が違う。エッジの使い方が違う。スキーで両足を独立して動かしてきた人間にとって、横向きで一枚の板に乗るという感覚は、ゼロからのスタートに近い。

むしろスキーの経験があるぶん、変な癖がついていて余計にタチが悪かった。


2025年、スキーを久々にやった

何年かのブランクを経て、2025年1月にスキーに戻った。

久しぶりの雪山は気持ちよかった。体が覚えていた。スキーはスムーズに滑れた。

そこで気づいた。一緒に来た仲間がスノーボードをやっていた。颯爽と、かっこよく滑っていた。

あ、やっぱりスノーボードってかっこいいな。

あの日山頂で泣いた記憶があるのに、またその気持ちが戻ってきた。


師匠との出会い

仲間の中に20年のベテランがいた。

昔はジャンプ台で飛んでいたらしい。今はカービングを極めている。自分でも研究して、理論を持って滑っている人だった。その人が師匠になった。

「やってみる?」

その一言で、2026年1月、スノーボードを再び始めた。あの日山頂で泣いてから、何年も経っていた。


今度は違った

正直、また泣くと思っていた。

でも今回は違った。

ハイブリッドキャンバーの板で、昔とは全然違う。2回目なのに【滑れた】。

その時、決めた。スノーボードを極めてやる。

その後、師匠に一つずつ教えてもらえたので少しずつ滑れるようになっていく感覚があった。

あの日山頂で泣いた自分が、ゲレンデに通うようになった。


でも壁はあった

滑れるようになるにつれて、新しい壁が出てきた。

右太ももだけがパンパンになる。左に乗れない。エッジが噛まない。ターンがズレる。

師匠に聞くと、感覚で教えてくれる。

「腰は十字」「左足は突っ張る」「柔軟が大事」

言葉の意味は分かる。でも再現できない。師匠は20年かけて体に刻んだ感覚を、言葉にしてくれている。でも同じ感覚を持っていない自分には、その言葉が体に届かない。

感覚で教わったことを、感覚で理解できなかった。


だから解剖し始めた

感覚が分からないなら、構造で理解するしかない。

骨格、筋肉、解剖学、運動生理学。自分の体を実験台にして、師匠の言葉の意味を一つずつ解読していくことにした。

「腰は十字」→ 体幹の回旋と骨盤の安定の話だった。

「左足は突っ張る」→ 前足への荷重移動と内転筋の連動の話だった。

「柔軟が大事」→ 静的柔軟性ではなく、動的可動域の話だった。

師匠の言葉は全部正しかった。ただ、自分には「なぜそうするのか」という構造の説明が必要だった。

YouTubeで上手い人の動画を見ても、みんな違うことを言っている。それはそれぞれの体が違うからだ。同じように見える滑りでも、体の中で起きていることは全員違う。


このブログについて

私がスノーボードを始めたのは2026年1月。まだ3ヶ月しか経っていない完全な初心者だ。

師匠は20年のベテラン。その師匠の感覚的な言葉を、骨格・解剖学・運動生理学で言語化していく。スクールには通っていない。データと体験だけが頼りだ。

なぜこういうアプローチをとるのか。

スポーツ指導の研究では、同じ指示でも受け取る人の身体的特性(骨格・筋肉量・関節可動域・重心タイプ)によって効果が変わることが示されている。教える側は自分の体の感覚を言語化しているだけであり、その感覚は全員に当てはまるわけではない。

上達しない理由が「センスがない」「練習が足りない」で片付けられるのは、構造の説明が抜けているからだ。

「なんで上手くならないのか」

同じ悩みを持つ人に、少しでも参考になればと思って書いています。

応援よろしくお願いいたします。


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